転職準備は「情報をどう集めるか」で9割決まる

介護職の転職で後悔する人の多くは「調べ方が足りなかった」「自分に合うか確認せずに勢いで決めた」という共通点があります。実際、人手不足による過重労働・ミスマッチ・研修不足などは、事前に情報を取ればかなり防げることが各種メディアでも指摘されています。

【5レイヤー】で集める情報収集フロー

レイヤー	目的	具体的なツール／方法	ワンポイント
① 自己分析	希望条件・譲れない価値観を言語化	キャリアシート・強み診断	転職軸を決めないと比較ができない
② 公式データ	施設の人員配置・運営状況を客観的に確認	介護サービス情報公表システム	全国約21万事業所の詳細データを閲覧可能
③ 求人サイト&エージェント	求人票＋非公開求人を収集	・マイナビ介護職・介護求人ナビ・レバウェル介護（旧きらケア）・ウィルオブ介護・トライトワーカー	成功体験談ページは一次情報の宝庫（後述）
④ 口コミ・SNS	現場の温度感を把握	カイゴジョブ口コミ、Twitter/X、note	匿名性が高い分、複数ソースで裏取りを
⑤ 見学・体験・OB訪問	ミスマッチ最終チェック	施設見学、職場体験、転職エージェント面談	見学時は ①夜勤者数 ②残業実態 ③教育体制を必ず質問

具体的チェックリスト

施設種別が自分の強みと合うか（身体介護中心か、レクリエーション中心か等）
求められる専門知識・スキルを満たせるか（リハビリ・認知症ケア・終末期ケアなど）
研修・OJTの制度が明示されているか（資料・求人票・見学で確認）
シフト・夜勤回数・残業実績が数字で提示されているか
人員体制と離職率を公表しているか／質問で答えてくれるか
自分の「譲れない条件TOP3」に全て○が付くか
最低3社以上を横並び比較し、面接は2回以上参加したか

“後悔ゼロ”につながった成功事例 4 選

事例	背景 & 課題	情報収集でやったこと	結果／学び
A：20代男性／老健→有料老人ホーム (kaigo-work.jp)	収入UPと夜勤減を希望	①公表システムで夜勤体制を確認 ②エージェント経由で内部定着率をヒアリング	年収+30万円、夜勤月4→2回に削減。「夜勤回数を数字で聞く」を徹底
B：40代男性／有料→老健（リハビリ重視） (kaigo-work.jp)	リハ職と連携できる環境を探していた	①老健5施設を見学 ②理学療法士の配置人数を比較	多職種連携◎の老健へ。職種ミックス比率の確認が決め手
C：サービス提供責任者にキャリアUP (kaigo-kyuujin.com)	初転職・未経験でサ責挑戦	①求人ナビの体験談で必要資格を逆算 ②先に実務者研修を取得	残業ゼロの事業所に。資格取得→応募の順番が功を奏した
D：派遣→正社員化ルート（30代女性） (job.kiracare.jp)	育児と両立したい	①レバウェルの派遣求人を活用し勤務時間をテスト ②正社員登用前提の施設に絞る	派遣6か月後に正社員化。まず「試せる働き方」を選択

共通ポイント

公式データ＋エージェント＋現場見学の“三点読み”で情報の精度を上げた
条件の優先順位を紙に書き出し、面接で数字を出してもらうまで質問
「転職理由→必要スキル→求人要件」の逆算思考でミスマッチを防止

後悔しないための“勝ち筋”まとめ

公式×民間×口コミを横串で比較し、情報の抜け漏れをゼロに
最低でも“夜勤体制・教育制度・人員配置”の3項目は数字で確認する
体験談や成功事例は“行動パターン”を真似する教材（転職サイトの声は必読）
見学・体験は「働く自分を想像できるか」を測るリアリティチェック
自己分析→情報収集→比較→体験→決断の順番を崩さない—勢いで応募しない

このフローを踏めば、人員不足で疲弊した・研修がなく放置された・想像と違う仕事だったといった典型的な後悔はかなりの確率で避けられます。次のステップとして、チェックリストを活用して、今日から求人票や見学メモを“同じフォーマット”で整理してみてください。比較が一気に楽になり、あなたの転職軸がクリアに見えてくるはずです。