私は30歳の介護職員です。介護初任者研修を受け、資格を取得して介護施設で働き始めました。仕事自体にはやりがいを感じていますし、上司との関係も良好です。しかし、働いていくうちに待遇への不満が募り、会社の考え方に疑問を持つようになりました。そして、ある職場での失敗をきっかけに、転職を真剣に考えるようになったのです。
この記事では、私が介護職に就いた経緯、現場での体験談、不満に感じたこと、そして転職を決意した理由についてお話ししたいと思います。
1. 介護職を選んだ理由と働き始めた頃の気持ち
私はもともと人と接する仕事が好きでした。介護の仕事は大変なことも多いと聞いていましたが、「誰かの役に立ちたい」という気持ちが強く、介護初任者研修を受けて資格を取得しました。
働き始めた頃は、すべてが新鮮で学ぶことばかりでした。利用者さんとのコミュニケーションを通じて信頼関係を築く楽しさや、ちょっとした介助で「ありがとう」と言ってもらえる喜びを感じていました。確かに肉体的にも精神的にもハードな仕事ですが、「この仕事を選んでよかった」と思っていました。
最初の数ヶ月は仕事を覚えるのに必死で、同僚や先輩職員にも助けてもらいながら、なんとか一人前の介護職員として成長していきました。しかし、徐々に職場の現実が見えてくるようになりました。
2. 介護の現場で感じた違和感と待遇の不満
介護業界は人手不足が深刻で、一人ひとりの業務負担が大きいです。私の職場でも常に人が足りず、1人で何人もの利用者さんを担当しなければならない日もありました。
最初のうちは「これが介護の仕事なんだ」と思い、自分なりに頑張っていました。しかし、次第に 「これで本当に利用者さんにとって良い介護ができているのか?」 という疑問を持つようになりました。
また、待遇面でも不満を感じるようになりました。
- 給与が低い:夜勤手当がついても、他の業界と比べると給料は決して高くありません。
- 休みが取りにくい:急なシフト変更や人手不足のため、有休を取りづらい雰囲気がある。
- 業務負担の偏り:ベテラン職員にばかり負担がかかる。新人が入ってもすぐに辞めてしまうため、結局同じメンバーで回している状態。
このような状況の中で働き続けるうちに、「このままずっとこの職場で頑張れるのか?」と考えるようになりました。
3. 職場での失敗と転職を意識した瞬間
転職を意識する決定的なきっかけは、ある日私が起こした 失敗 でした。
その日は忙しく、職員の数も少なかったため、私はバタバタと業務をこなしていました。そんな中、ある利用者さんの移乗介助を急いで行ってしまい、バランスを崩してしまいました。幸い、利用者さんに大きな怪我はありませんでしたが、軽い打撲を負わせてしまいました。
すぐに上司に報告し、謝罪しました。しかし、上司からは 「気をつけてね」 と言われただけで、特に大きな注意を受けることもなく終わりました。
しかし、私自身は 「利用者さんを危険な目に遭わせてしまった」 という事実に強いショックを受けました。もしこれがもっと重大な事故だったらどうなっていたのか? そもそも、焦って介助しなければならないような環境自体に問題があるのではないか? そんなことを考え始めました。
それと同時に、「この職場ではこの問題が繰り返されるだけなのでは?」という不安も感じました。改善のための話し合いもなく、忙しい現場に押し流されるように業務をこなす日々。 「このままでいいのか?」 という疑問が、私の中でどんどん膨らんでいきました。
4. 転職を考えた理由と新しい職場に求めるもの
この失敗をきっかけに、私は 「もっと働きやすい環境で、質の高い介護を提供できる職場を探そう」 と考えるようになりました。
転職を考えた理由は大きく分けて3つあります。
- 労働環境の改善を求めて
- もう少し余裕を持って働ける環境を探したい。
- 人手不足が常態化している職場ではなく、しっかりと人員配置がされている職場で働きたい。
- 給与・待遇の向上
- 介護の仕事は大変なのに、それに見合った給料が支払われていない。
- 夜勤や休日出勤の負担が大きいのに、給料が低いのは納得できない。
- キャリアアップの可能性
- 現在の職場では昇給やキャリアアップの道がほとんどない。
- もっとスキルを活かせる職場で、専門性を高めたい。
こうした理由から、私は転職活動を始めることにしました。
5. 転職活動を通じて考えたことと今後の目標
転職活動を進める中で、さまざまな施設の情報を調べるうちに、 「介護職の働き方は施設によって大きく異なる」 ということを実感しました。
- 人員配置がしっかりしている施設 もあれば、私の職場のようにギリギリの人数で回している施設もある。
- 給与が比較的高めの施設 もあれば、低いままの施設もある。
- 研修やキャリアアップ支援が充実している施設 もあれば、そうでないところもある。
「介護職=どこも同じ」というわけではないことを知り、より良い環境を求めることは決して悪いことではないと感じるようになりました。
今後は、自分に合った職場を見つけ、よりよい介護を提供できる環境で働きたいと思っています。
まとめ
介護職はやりがいのある仕事ですが、労働環境や待遇が厳しい職場も多いのが現実です。私は職場での失敗をきっかけに、自分の働き方を見つめ直し、転職を決意しました。
これから介護職を続ける人や、転職を考えている人にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。