特養・老健・グループホーム…施設別に見る介護職の働きやすさ

介護職の働き方は、勤務する施設によって大きく異なります。 「特別養護老人ホーム（特養）」「介護老人保健施設（老健）」「グループホーム」 など、施設ごとに業務内容や労働環境、給与、働きやすさが変わるため、転職や就職を考える際には、施設ごとの違いをしっかり理解しておくことが重要です。

本記事では、それぞれの 施設の特徴・メリット・デメリットを詳しく解説 し、 自分に合った働き方を見つけるためのポイント を紹介します。

1. 介護施設の種類と働き方の違い

介護施設は、大きく分けて以下の3種類に分類されます。

それぞれの施設ごとに、 業務内容や働きやすさが異なる ため、以下で詳しく見ていきましょう。

特別養護老人ホーム（特養）は、 要介護3以上 の高齢者が 長期間入居する 施設です。比較的重度の介護が必要な方が多いため、 身体介助の業務負担が大きい という特徴があります。

📌 特養の主な業務内容
✅ 食事介助
✅ 入浴介助
✅ 排泄介助
✅ 生活支援（着替え・移動のサポートなど）
✅ 夜勤業務（緊急対応、見守り）

✅ 安定した雇用環境（長期入居のため、利用者の入れ替わりが少ない）
✅ 介護スキルをしっかり身につけられる（重度の方の対応が多い）
✅ 夜勤手当があるため、収入が比較的高い

❌ 身体的負担が大きい（移乗介助やオムツ交換が頻繁）
❌ 夜勤が必須（夜勤が苦手な人には向かない）
❌ 緊急対応が多い（急変や医療的ケアが必要な場面が多い）

介護老人保健施設（老健）は、 リハビリを中心とした施設 で、 自宅復帰を目指す高齢者が入所 します。入所期間は 平均3〜6ヶ月 と比較的短く、 医療ケアが充実している ため、医師や看護師と連携する機会が多いです。

📌 老健の主な業務内容
✅ 日常生活のサポート（食事・入浴・排泄介助）
✅ リハビリ補助（歩行訓練のサポートなど）
✅ 医療的ケアの補助（看護師と連携）
✅ 退所後のサポート（家族との面談など）

✅ 医療スタッフと連携できる（看護師が常駐しているため、負担が軽減）
✅ 自立支援が中心なので、介助負担が特養より少ない
✅ 入所期間が短いため、多くの利用者と関わることができる

❌ 退所があるため、業務が流動的（特養と比べて利用者の入れ替わりが激しい）
❌ リハビリ業務の知識が必要（経験が浅いと難しく感じることも）
❌ 特養ほどの手当がつかない場合がある（夜勤手当が少ない施設も）

グループホームは、 認知症の高齢者が少人数（5〜9人程度）で共同生活を送る施設 です。家庭的な雰囲気の中で、利用者と密に関わりながら 生活支援を行う のが特徴です。

📌 グループホームの主な業務内容
✅ 認知症の方とのコミュニケーション
✅ 生活支援（食事作り、掃除、洗濯など）
✅ 服薬管理（看護師がいない施設もあるため）
✅ レクリエーションの企画

✅ 少人数なので、一人ひとりと深く関われる
✅ 身体的負担が少ない（特養や老健ほどの重介護は少ない）
✅ 家庭的な雰囲気で、ゆったり働ける

❌ 夜勤が1人で対応することが多い（負担が大きい）
❌ 給料が比較的低め（夜勤手当や資格手当が少ない施設も）
❌ 認知症ケアのスキルが必要（適切な対応を学ぶ必要がある）

介護施設にはそれぞれの特徴があり、働きやすさも異なります。

施設	業務負担	夜勤	給与	向いている人
特養	高い	あり	高め	体力に自信がある人
老健	中程度	あり	普通	医療と介護の両方を学びたい人
グループホーム	低め	あり	低め	認知症ケアを学びたい人

自分の 働き方の希望に合った施設を選び、無理なく長く続けられる職場を見つけましょう！